秋から冬にかけて、大気の乾燥や皮脂・汗の減少などにより、多くの方が肌
の乾燥をお感じになるかと思います。
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夏場でも、冷房や紫外線の影響などで、肌が乾燥してしまう方も少なくあり
ません。
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また、肌の乾燥を自覚されない場合でも、実は本当に大切な肌の内側「角質
層」における水分は不足気味ということだってあります。
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それに、肌の保湿機能というのは、加齢により低下していきます。
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つい数年前までは肌乾燥なんて他人事だったのが、いつの間にか肌乾燥で悩
むようになることもあります。
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肌の乾燥は、様々な肌の老化現象やトラブルの最大要因ですから、そこで、
あわてて保湿対策を・・・という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
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ただ、一年中肌がカサカサしているという慢性的な乾燥肌の方の場合、高保
湿成分配合といわれる化粧品を使ってもなかなか改善されないことがありま
す。
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この場合、「肌乾燥のスパイラル(悪循環)」のような状態に陥っているの
かもしれません。
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もし、そのような状態であれば、効果のありそうな保湿化粧品を使っても、
それは一時的な解決でしかなく、そのうち(あるいはすぐに)肌乾燥の状態
に戻ってしまいます。
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肌乾燥というのは肌の水分量が不足しているということですが、それは角質
層(皮膚最上層)の水分保持機能が低下しているということを意味します。
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肌の表面に水分を補給しただけでは、それはすぐに蒸散し、肌の潤いを保ち
乾燥を防ぐことにはなりません。
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肌乾燥を防ぐうえで重要なのは、角質層に十分な水分が保たれているという
ことです。
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角質層に水分が保たれている状態こそが、肌が潤っているということであ
り、肌のバリア機能もしっかり保たれた状態です。
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異物の侵入も防ぎ、肌荒れなど皮膚トラブルも発生しにくくなり、健やかな
肌状態が保たれます。
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見た目には、滑らかでつややか、触った感じは、ふっくらとやわらかな肌状
態となります。
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角質層に十分な水分が保たれるためには、いくつかの要素が関係していま
す。
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角質層は、新陳代謝によって表皮最下層(基底層)から押し上げられてきた
細胞(角質細胞)が20層ほどかさなり層構造を形成しています。
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角質細胞が規則正しく層構造を形成し、そこに細胞間脂質やNMF成分(天
然保湿成分)といった潤い成分が存在することで角質層の保湿機能やバリア
機能は保たれます。
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また、角質層の上には(つまり肌の表面には)、皮脂膜という天然のクリー
ムが広がっています。
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この皮脂膜が潤いのベールとなって、角質層からの水分の蒸散を防いだり、
外的刺激から肌を保護してくれます。
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肌が乾燥しやすい人というのは、角質層の層構造が乱れていたり、細胞間脂
質やNMF成分、さらには皮脂膜といった潤い成分が不足していることが多
いようです。
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加齢とともに肌が乾燥しやすくなるのは、角質層の機能低下、潤い成分の減
少が影響しています。
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また、角質層というのは、厚さわずか0.02ミリほどのたいへん薄い層です。
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クレンジングや洗顔、その他のお手入れで、肌を強くこすったりすると、角
質層の層構造を傷つけ、その保湿機能やバリア機能を低下させてしまうこと
があります。
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それから、健全な角質層の層構造の形成、細胞間脂質やNMF成分の生成と
いうのは、適正な新陳代謝の過程において行われます。
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新陳代謝に乱れが生じたり、加齢により新陳代謝の機能が低下してくると、
角質層の保湿機能やバリア機能も低下してしまいます。
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このようなことから考えると、角質層の水分を保つためのポイントとして
は・・・
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肌表面の「皮脂膜」
角質層の層構造と「細胞間脂質やNMF成分」
角質層を傷つけない「正しい洗顔」
健全な角質層を形成する「適正な新陳代謝」があげられます。
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さらに、もうひとつ重要なことは「紫外線の防止」です。
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紫外線は表皮細胞を傷つけ、角質層の機能を低下させてしまいます。その
他、紫外線は肌に対して様々な悪影響をもたらしますので注意が必要です。
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皮脂と汗が混じりあった肌表面を覆う天然のクリームです。肌を保護し潤い
を守ります。
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角質層に存在する潤い成分で、角質層の保湿機能・バリア機能を適正に保つ
ために必要です。
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クレンジングや洗顔の方法によっては、角質層の保湿機能・バリア機能を低
下させることがあります。
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適正な新陳代謝が行なわれることで、保湿機能・バリア機能を有する健全な
角質層が形成されます。
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紫外線の悪影響は、シミ・ソバカスの原因というだけでなく、肌細胞を傷つ
け、保湿機能を低下させます。
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慢性的な乾燥肌で悩んでいる方は、これらの要素がいくつか複合的に関係
し、角質層が十分な保水機能を果たさなくなっている状態だと思われます。
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乾燥肌を改善しようとするには、お手入れの方法や使用するスキンケア化粧
品、さらには日常の生活習慣や食生活なども含めて考え直す必要がありま
す。
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また、肌乾燥を自覚していない方でも、加齢、紫外線、お手入れ不足、その
他もろもろの理由によりいつの間にか角質層の水分保持力が低下しているこ
とがあります。
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肌の老化現象やトラブルが現われてから、あわてるのではなく、日頃から規
則正しいお手入れを継続しておくことが大切です。
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ということで、肌乾燥を防ぐための基礎知識やお手入れ方法について、ポイ
ントごとにご説明いたしますので、参考にしていただければと思います。
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▼ 保湿対策の各ポイントごとにページを設けています。
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以下のリンクからそれぞれのページをご覧ください。
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